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知恵の輪のこと2

この冬にフロリダとルイジアナを旅行したんだけれども、久しぶりに羽を伸ばしたって感じで、とても楽しかった。「うんうん、で、それで?」って聞いてくれる人には申し訳ないけれど、この文章は旅行のことではない。「じゃあ何なんだ、この馬鹿!」って言われそうだが、話は帰りの飛行機に乗る為に利用した、ニューオリンズ国際空港での事である。

その日のニューオリンズは大雨で、しかも飛行機が朝の6時50分の出発だったので、かなり早めにタクシーに乗って、空港についたのは5時30分ぐらいだった。「まあ、ちょっと早すぎるけど、搭乗手続きだけでも済ませておくか」って思って、US Airways のフロントデスクで手続きを済ます。でかいカバンはその場でチェックインさせてしまうので、後はバックパック一つの手軽な状態である。で、本題はここからである。

当然ながら飛行機に乗るためには、金属探知器を通らなければいけない。僕はこれを通る時ドキドキしてしまうので、あまりこれが好きではないのだが、まぁ、いつもはたいした問題なく通過できる。ところが、今回も問題なく自分自身は通過できたんだけれど、持っていたカバンが捕まってしまった。するとである・・・。ここから先は会話形式を交えていきたい。

検査官 「これあんたのかばん?」
雄一郎 「うん、そう。」
検査官 「ちょっとこっち来てくれる?
雄一郎 「はぁ?」

思わぬ展開である。

検査官 「カバン開けてもいい?」
雄一郎 「勿論、どうぞ。」
検査官 「何か持ってる?」

大抵僕が金属探知機でやられるときは、ウォークマンに使う電池を持っている時なので・・・

雄一郎 「バッテリーを少し・・・」
検査官 「!!!」

後で気づいたのだけれど、バッテリーを持っているって事をわざわざいうのは馬鹿である。爆弾屋さんが持っているのが、バッテリーだからである。検査官は少し緊張して、さらにカバンを探る。すると出てきたのは・・・

「チャリチャリチャリ」

検査官 「・・・?」
雄一郎 「あ、これ、知恵の輪です・・・」

皆さんも、金属探知機を通る時には、知恵の輪に気をつけましょう
 

1/14/99

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